My Cinema Talk World: 『LUCY/ルーシー』 − 人間はこの先どこに向かうのか?!

作品インデックス

2014/09/01

『LUCY/ルーシー』 − 人間はこの先どこに向かうのか?!



公開前から楽しみにしていた「LUCY」見てきました。
ダンナさまもスカーレット・ヨハンソン目当てなのでめずらしく劇場でパンフなど購入しててわたくしちょっと驚きました。
息子も「行きたい!」というので連れて行きました。
面白かったのは帰宅時の車中での会話。

私 「今日の映画は5点満点にすると何点?」
息子 「5点!」
ダンナ 「2点...」(かなりテンション落ちてましたね^^;)





ストーリー
マフィアの闇取引に巻き込まれたルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、特殊な薬が入った袋を体に埋め込まれ運び屋にされてしまう。しかし、体内で薬が漏れたことで彼女の脳機能は驚異的に覚醒。脳科学者ノーマン博士(モーガン・フリーマン)が見守る中さまざまな能力が超人的に目覚める一方、少しずつ人間性が喪失し、自らを制御できなくなっていく。 
(YAHOO映画 より)

キャスト
ルーシー:スカーレット・ヨハンソン
ノーマン博士:モーガン・フリーマン
マフィアのボス:チェ・ミンシク
ピエール・デル・リオ:アムール・ワケド

スタッフ
監督・脚本:リュック・ベッソン
製作:ビルジニー・ベッソン=シラ
撮影:ティエリー・アルボガスト
製作年:    2014年
製作国:    フランス
原題:    Lucy


若干ネタバレ含みます。


(出典 https://www.tumblr.com/ )

(取りとめのない自分なりの解釈を綴っています。)
リュック・ベッソンだから、予告編があんな風だから「レオン」や「ニキータ」を期待してみにいかれた方の落胆ぶりが手に取るように伝わってきました。
カーチェイス、アクションありマフィアたちと戦う美しい女性ルーシーが主人公ではありますが、バイオレンス、アクションというジャンルの映画ではないことは確かです。
そういう視点で見ると「なんなんだ、これは?」「おちょくるのもいい加減にせーよ!」って気分に陥るだけです。
私個人の感想はただただ「恐かった...」
ルーシーの体内にCPH4というドラッグが埋め込まれて溶け出し、それから彼女の脳がどんどん進化して行きます。
作品中で肝になるのは、一般的な人間の脳が通常10%しか機能していないにもかかわらず、ルーシーの脳は20%…40%…と爆発的な進化をとげ、やがて100%の脳機能に到達した彼女は???
というラストです。



作中脳科学者であるノーマン博士(モーガン・フリーマン)は人類の進化と脳についてのプレゼンをしていますが、その中で
「人間は他の道具に頼る習性を持っている」
と言います。それはどういうことでしょうか?
つまり人間は自らの脳をフルに使い、自分に便利なさまざまな”道具”を作ってきた。その意欲は飽くところを知らない。そして現在に至っては便利なコンピュータやスマホに囲まれて生活している。それらは実用品を越えたものだ。
しかしながら、人間が脳細胞をフル活用して作ったと思われるスマホは便利ではあるけれど人間の脳を退化させてはいないだろうか。
自らが作り出した”道具”に凌駕され、己の身体能力の退化を招いているのではないだろうか。
便利さゆえ頼り過ぎて、脳だけではなく身体のあらゆる部分が退化してきているのではないか?
「ストレスを遮断する道具」を使い続けることによって、ストレスに敏感になり、下界に対応できない身体を作っているのではないか。そしてそれは現代病である「鬱病」などに繋がってる?
すっかり脇道にそれてしまいましたが。。。

映画を深読みし過ぎかもしれないけれど、私はなにやら未来の人間に危機感をおぼえてうそさむい感覚に陥りました。
ルーシーはCPH4というドラッグによって脳内能力が格段にあがっていきましたが、将来こんなドラッグが開発されたらどうしましょ?!
そう考えると、人類にとっての脅威は「コンピューター」と「ドラッグ」でしょうか。
脳・身体能力が 向上したはいいが、度が過ぎて人間自体がいなくなってしまったら...猿人から何億年もかけて進化して来た人間がまったく別なモノになってしまったら?!
つまり他の道具に頼っていた人類は人間の感情さえも失っていき、やがては道具自体になってしまうのではないだろうか ...
(進化ではなく、ある意味退化ではないか?!)
というワケで
結局、ルーシーは「her」のサマンサになってしまったの?
...ってところですね。ソフト、ハードの違いはあるのせよ。
私の脳裏には進化したA.Iやコンピューター、その傍らに目の光を失った人間たちがいる光景が浮かんでいます。

私個人の評価は佳作です。テーマが深いですね...
もう一度、劇場で見るなりDVDで見てみましょう。


私、最近スマホとノートパソコンの使い過ぎで頸椎と目が退化してきました...どうでもいいか。。。。





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